様々な曲を聴いたりライブに行ったりするうちに、「この人の声好きだな」「この人の演奏スタイル格好いいな」と特に好きなミュージシャンが出てくる人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も友人と「一番好きなヴォーカルは?」「じゃあ一番好きなギタリストは?」「ベーシストは?」「ドラマーは?」と言う話をしたのも一度や二度ではありません。
たいていそれぞれ何人か名前を挙げつつも「いろんな思い出が多いしそれぞれが違うから一番なんて決められない」で終わるパターンがほとんどなのですが、
ギタリストに関しては私は世界で一番好き!と言える人がいます!
ずばりストレイテナーの「OJ」こと、大山純さんです。
大山純という人
読み仮名:おおやまじゅん
ニックネーム:OJ
1978年5月11日生まれ(2023年時点で45歳)
群馬県前橋市出身
担当:ギター(特にジャズマスターがかっこいい)、たまにピアノとブルースハープ(ハーモニカ)
ご存知の方も多いかもしれませんが、ストレイテナーとして活動する前にART-SCHOOLのメンバーとして活動されていました。ちなみにテナーのベースのひなっちこと日向秀和氏とは同時期にART-SCHOOLで活動していたんですよね。
とてもいろんなことを経て2008年にストレイテナーに加入してくれて、気づけばもうテナーはOJが入ってからの活動期間の方が長くなっているわけです。
とてもいろんなことの詳細については書籍「ロックステディ」をぜひ読んでください。
本人は一時期「どうやってもブルージーになってしまう」と悩んでいたらしいですが、私はそんなOJが鳴らす鈍い光のような、憂いを感じるようなギターの音が大好きです。
そしてこの世で一番ジャズマスターが似合う男だと思ってます。個人の見解にもほどがある発言なのは重々自覚していますが。
その優しさにやられた
私がストレイテナーにどハマりしたタイミングでアルバム「CREATURES」がリリースされたのですが、その頃聴いていた「SCHOOL OF LOCK!」というラジオにホリエさんとOJが新譜の宣伝を兼ねてゲストで出演した日がありました。
その番組の企画で生電話できるコーナーがあるのですが、幸運なことにホリエさんとOJとそこでお話しさせていただいたことがあります。
その時の対応がとても優しかったんです。ファンサにやられてんじゃんと言われれば言い返せないですがもうそれでいいのです…
そうなればいいなと思っていたけれど、まさか本当に憧れのバンドのフロントマンとギタリストと話せるなんて!
生電話は頭が真っ白になるくらいガチガチに緊張してしまい、二人が話しているところに自分の声を被せてしまうなどの大失敗をしてしまいました。
醜態を晒してしまったのがあまりに辛すぎたこともあり、話したことは残念ながらほとんど憶えていないのですが、最後の最後にツアー行きます、頑張ってくださいということだけは必死に伝えることができた。その時に、
「ありがとう、頑張ります」
と穏やかな声で優しくこたえていただきました。
言ってしまえば、なんの変哲もない至極当たり前の返答なんですよ。
今に至るまで何十回、何百回と言われているだろうし、どんなタイミングで誰に言われてもきっと同じ返しをするだろうなと思います。
けれど、電話越しにでも嫌と言うほど伝わっていたであろう緊張ぶりをバカにせずに返してくれたその事実が、深々と胸に染みてしまったんですよね。そんな対応をされたら、ただでさえギターかっこいいなと思っていたところにロックに魅せられてハマり始めた一番楽しい時期を過ごしている17歳の小娘なんてもうイチコロだったわけです。全てがキャパシティオーバーで電話が終わってからしばらく号泣していました。
(誤解なきように書いておきますが、もちろんホリエさんにもとても親切に対応していただきました。しかし彼は彼で魅せられたエピソードが別でちゃんとあります)
10年以上経ちますがいまだにその時のことは思い出深いです。
そういう優しさを持つ人だと言うことを身をもって知ったからこそ、ギターの音色の中に混ざる温かさを感じるようになってますます好きになりました。結局ミーハーじゃねえかと言われそうですが、この出来事はあまりにも大きすぎました。
でも、それだけだったら、10年以上も彼らの音楽とともに生きていないんですよね。
あとはその優しさが言葉の節々に滲んでいて、私はそれがどうしようもなく惹かれるし、刺さるし、赦されるのです。
日常的に呟いているX(Twitter)ももちろんですが数年前にアイスムさんの新成人への応援企画で寄稿されていた記事はぜひ多くの人に読んでほしいです。
ストレイテナーは今年で結成25年。2008年にOJが加入してからは15年になります。冒頭でも記した通り、活動を開始してから、もうOJがいる期間の方が長くなりました。
POPにも書いている2013年のテナーの日本武道館公演で、ダブルアンコールの最後の最後にOJが出てきた時、「ああ、テナーがテナーになったんだな」としみじみと感動しました。
「ギタリスト個人としての大山純」が好きなのはもちろんだけれど、何よりも私は「ストレイテナーの大山純」が大好きです。
お酒を愉しんでいるのも、煙草を吸ってる姿も大好きだけれど、お身体にはお気を付けて。
私にとっての、世界でいちばんのギタリスト。これからもずっと応援しています。