【音楽雑記】私とストレイテナー(初めてのライブと学生時代)

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ここ数年は買うだけ買って満足して、封も開けずに並べているだけになってしまっているDVDがたくさんあるけれど昔は本当に何度も繰り返し見た。
その中でも、特に何度も見た記憶が色濃く残っている作品が2つある。
the HIATUSの武道館公演のドキュメンタリーディスクと、こちら。”STRAIGHTENER NEXUS TOUR FINAL”

このストレイテナーの初めての武道館公演は、
私にとって初めてのワンマンライブだった。

私がストレイテナーを知ったのは、16歳になるほんの少し前。当時入部していた軽音楽部で文化祭限定のコピバンを組んで歌わせてもらうことになり、そこで先輩からやりたいと言われたのがアジカンの「アフターダーク」と「未来の破片」、そしてテナーの「TODAY」だった。言い出しっぺのベース担当の先輩から“Immortal”のMD(!)を借りて、それ以外もせっかくだから聴いてみようと思いTSUTAYAで勧められるがままに“LINEAR”を借りた。

今でこそ自分の中で1、2を争うくらい大きな存在になったけれど、この時点では、そんなに、だった。だってヴォーカルをコピーする意識で聴くと難しいんですよ、ホリエさんの歌。しかもTODAYというのが、なおさら。笑
それでもしっかり「FREE」のイントロのベースには痺れたし、アルバムのラストを飾る「MARCH」のアウトロはしっかり胸に染み付いていた。
(テナーのあの曲を好きな人と言えば?系の話題になるとありがたいことにMARCHはお前だよなと言ってくれる友人が多いのだけれど、今思うと最初から縁があったのかもしれないなと思う)

そんな感じだったのに加えて、肝心のTODAYの出来があまり良くないままコピバン企画どころか色々あって部活も辞めてしまったのでそのまま忘れ去ると思っていたのだけれど、もちろんそこで終わっていたら今の私はいないわけで。
2度目の出会いで最大のきっかけは、部活と入れ替わりではじめたアルバイト先にあった。
教育担当だった当時のシフト責任者の店長がたまたまバンド好きで、わたしがバンドをやっていたことを話したら「チケット代出してあげるから、一緒にライブに行って欲しい」と声をかけてくれたのだ。

それが2009年5月8日、
ストレイテナー “NEXUS TOUR FINAL”
東京都 日本武道館公演だった。

ライブまでのことはもう10年以上も前のことなので、流石にあまり覚えていないのだけれど、確か行く前の段階で“Nexus”“TITLE”をCD-Rに焼いてもらったのは憶えている。ライブに行くのが決まったからといって積極的に予習はしなかった記憶もある。(今もしない)当日は平日だったから普通なら学校から制服姿で向かっていたはずだけれど、非常に不真面目な学生だった私は寝バックレしてサボりまくっていた上に私服登校が許されていた学校に通っていたのでそのあたりの記憶は残念ながらない。

ただ、
席が2階の北東あたりのステージに向かってほぼ真横の席でとても遠かったこと
Lightningの幽玄な雰囲気
Magic Blue Vanの映像と不思議な曲の進行が印象深かったこと
ホリエアツシが
「ふだんは自分のために演奏しているけど、
今日はみんなのために演奏する」と話していたこと
誰かが「シンペイさん誕生日おめでとう」と呼びかけていたこと
ネクサスのアウトロ
ダブルアンコール、TODAY以外で唯一タイトルと曲を憶えていたMARCHを聴けたこと
段々と力強くなるシンペイのドラムプレイに視線が惹きつけられて、マリアの刺繍(もしくはプリントか)の施された黒いシャツの背中をじっと見つめていたこと、

ライブが終わって最後の最後、絶対に誰も見ているわけがないとわかっているのに、なんだかとてもそうしたいと思って
よくわからないままなんとなくで記念に物販で買ったタオルをなぜか誇らしいような気持ちで掲げて、隣で一緒に見ていた店長がそんな私を見て笑ってくれたこと、

何度も繰り返しライブの映像を観て、
記憶が勝手にすり替わっていった中でも、これらのことはきちんと自分の記憶だ、憶えている、とまっすぐに言える。

振り返りながら書いていて、
思い出したことがある。
ストレイテナーというバンドの名前は「心の歪みを音楽でまっすぐにする」という意味を込めて付けられたという由来があるということ、
OJがかつて別のバンドで活動していたこと、彼が加入してから作られたアルバムが“Nexus”だということ、
“Nexus”という単語は「絆」という意味があるということをライブのあとで教えてもらって、
そこからやっと、私はストレイテナーをちゃんと聴くようになったのだ。

学生時代のストレイテナーの一番の思い出は、こんな感じです。
これが高校2年生になりたての春頃。
この後次の春にCREATURESのリリースがあって、そこでもちょっとしたようでかなり大きなエピソードがあるのだけれど、続きはまたそのうち。

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